過去に運行されていた車両

随時更新中(最終更新2019.3.4)

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制作協力:メロクリ氏


700形

南鉄戦後復興期の象徴的な車両、後年の制御機器試験用車両としての側面も持つ
南鉄戦後復興期の象徴的な車両、後年の制御機器試験用車両としての側面も持つ
一部ドアが封鎖され、計測機器等が搭載された姿。
一部ドアが封鎖され、計測機器等が搭載された姿。

1957年に導入された車両。ブドウ色の車両が多く走っていた時代に、クリーム一色の塗装で登場した。戦前からの技術も継続して使用しつつ、一部座席がロマンスシートになっているなど、時代の流れの中で試行錯誤していくつかの設備が採用された。1972年までその汎用性の高さから、様々な形態が製造され、最終形態には界磁チョッパ制御が採用された。車体長の関係から晩年は日中の各駅停車に充当された。1996年に行われた引退記念イベントは、現在でも南鉄史上最大の参加者を誇っている。

 

製造期間:1957~1972年

活躍期間:1957~1996年

 

車体構造:鋼製車体

制御機器:抵抗制御

運行区間:本線・犬飼線・東都線・神宮線


780形(1090系)

800形(貫通タイプ)に寄せられた前面スタイル、最初で最後のセミステンレス工法の車両
800形(貫通タイプ)に寄せられた前面スタイル、最初で最後のセミステンレス工法の車両

1969年に導入された車両。南鉄では最初で最後のセミステンレス工法で作られた車両。車体の構造は翌年登場する1000系の先行試験車のような位置づけだったため、南鉄初の20m4扉車となる。ただし車体のみ新しく、床下機器は旧型車の足回りを再利用したいわゆる「ちゃんぽん車」だったため、諸手を挙げて新型車だと喜べなかった沿線民が多かった。1972年に同様の構造で作られた1000系に編入されるも、導入経緯が試験的な位置づけだったこと、短命での利用が前提だったこと、吊り掛け駆動という旧型の駆動装置だったことなどが仇となり、20m車にも関わらず1982年に850形を置き換えて以降は閑散区間のワンマン運用に従事、その後冷房装置の搭載などが行われた後870形と入れ替わる形で1995年に引退。冷房装置の設置などが行われたもののそれらは全て当時製造されていた2000系(初期車)に流用される。

 

製造期間:1969〜1971年

活躍期間:1969〜1995年

車体構造:セミステンレス工法

制御機器:抵抗制御

運行区間:本線・犬飼線・東都線・神宮線


800形

"湘南顔"タイプ前面
"湘南顔"タイプ前面
貫通タイプ前面
貫通タイプ前面

1961年に導入された車両。クロスシート2つ扉の車両として、翌62年からは有料快速「しろのくに」として運行を開始、並走する倉ノ内線・交鉄(JSTA)線との差別化を図る。1975年に特急列車に格上げされたあと、1981年に内外装共に大幅な改造を受ける。台車は後に1000系などで使用することになる台車を先行導入していたため、保守は他形式と比較して容易だったこともあり、1996年に2度目の改造を受ける。しかし更新しても費用対効果が望めなくなったこと、ダイヤの高速化を行うために2000年に特急列車から撤退。2003年にラストランとして、岩木山〜新川間を走る最初で最後の臨時列車として運行し引退。

 

製造期間:1961〜1967年

活躍期間:1961〜2003年

車体構造:鋼製車体

制御機器:抵抗制御

運行区間:本線・犬飼線・東都線


850形

800形系列の車両だがベースである800形よりも先に消えた
800形系列の車両だがベースである800形よりも先に消えた

1965年に導入された車両。旧型車の足回りに800形をベースにした3扉通勤型の車体を載せた、南鉄社内で言う「ちゃんぽん車」。1975年まで800形に併結されて優等列車に充当していたが、あまりにも全方向の揺れが酷かった為に併結を解除、それ以降は本線の普通列車に従事した。その後本線末端区間がワンマン化されると、一番最初にこの車両が導入されたものの、足回りの老朽化が予想以上に早く進行した為、1982年に別の吊り掛け駆動車の足回りを流用して作られた、同じく「ちゃんぽん車」の780形(1090系)に置き換わる形で引退、車体のベースになった800形よりも先に形式消滅してしまった。なお780形と850形の床下機器は短くても15年以上年数経過が異なっていた為、780形は1995年まで生き残ることが出来た。


製造期間:1965〜1967年

活躍期間:1965〜1982年

車体構造:鋼製車体

制御機器:抵抗制御

運行区間:本線・犬飼線・東都線・神宮線


4000系

南鉄史上短命の車両、なお現在車体は5000系に流用されている
南鉄史上短命の車両、なお現在車体は5000系に流用されている

2009年に通勤型の大規模方針転換と1000系列の置き換えを目標に導入された車両。既存車(3000系など)とは異なり、DDMの採用・4M6T(通常は勾配などを考慮して6M4T)など他形式との差別化を徹底的に図り、南鉄初のLCD案内板・三角形のつり革などの試験的要素も採用した。しかし方針転換による新機軸の導入により保守が追いつかず、さらに車両の不具合が頻発し運行できない事態が発生した結果、2017年に車籍抹消した上で2018年に製造元への返送後、制御機器などが入れ替えられて5000系の後期型として再出場する。導入から10年が経過しないうちに置き換え予定の1000系列より先に形式消滅するというあまりにも悲しい末路を辿る。


製造期間:2009年

活躍期間:2009〜2017年

車両構造:軽量ステンレス車体

制御機器:IGBT素子VVVFインバーター制御

運行区間:本線・犬飼線・東都線・ニュータウン線